大人になってからの太りやすい体質というものは、子どもの時期にその原因が作られます。
ここでは、将来太りにくい体質をつくる方法をご説明します。
ヒトが太りにくい体質になるためには、成長過程のある時期の食事のコントロールが有効といわれています。
ダイエットカロリーコントロールに興味のある方でしたら聞いたことがある言葉に、褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞というものがあると思います。
脂肪というものは、皮膚と内臓の間にバターのような形で溜められているのではなく、脂肪細胞というものの中に取り込まれ、蓄積されるわけです。この脂肪細胞の中でも、白色脂肪細胞の数は死ぬまで減ることはありません。白色脂肪細胞は、余分なカロリーを中性脂肪という燃やしにくい脂肪に換えて蓄積するため、太りやすい体質というのは、この白色脂肪細胞がたくさんある体質をいうのです。
次回も続きをお送りします。
次に、子どもが大人になるまでの間に、太りやすい体質を作ってしまう時期についてご説明します。
ヒトには、太りやすい体質を作るタイミングが3回あるといわれています。
まず初めに、胎児の時期(妊娠8〜9ヶ月の時期)に、母親が炭水化物や脂質を過剰に摂りすぎると、胎児の白色脂肪細胞の数が増えるといわれています。
次の時期が乳児期、生後1歳の時に、炭水化物を中心とした栄養素を過剰に摂取することで、白色脂肪細胞の数が増えるといわれています。
最後に、思春期(13〜15歳の時)にも、炭水化物を中心とした栄養素を過剰に摂取することで、白色脂肪細胞の数が増えるといわれています。
次回も続きをお送りします。
先の章では、白色脂肪細胞は減らないといいましたが、褐色脂肪細胞はどうでしょうか?
実は、幼児期の子どもには100gほどある褐色脂肪細胞は、成人になると40g前後に減ってしまいます。
褐色脂肪細胞は、溜まった脂肪を燃焼しやすい遊離脂肪酸に換えて血中に放出する働きがあり、この褐色脂肪細胞がアドレナリンの影響を受けることで大量の遊離脂肪酸が作られ、熱エネルギーなどに換えられて脂肪を減らしてくれるのです。
つまり、成人前の太りにくい体質というのは、この褐色脂肪細胞がたくさんあったためであるともいえるのです。
しかし、この褐色脂肪細胞は、成人すると半分以下に減ってしまい、それを元に戻す方法は今のところ発見されていません。
次回も続きをお送りします。
成長期の子どもが既に太っている場合、せっかく褐色脂肪細胞がたくさんある時期ですから、肥満改善のために食事制限などをするよりも、豊富にある褐色脂肪細胞を利用して痩せさせてあげてください。
前項でご紹介したように、褐色脂肪細胞は、アドレナリンの刺激によって遊離脂肪酸を作り出します。精神の適度な緊張と弛緩を繰り返すことでアドレナリンの分泌が活発になりますので、例えば1日1回、適度な運動を行なうだけで、アドレナリンを分泌しやすい身体になり、褐色脂肪細胞の熱産生を活発にすることができます。
アドレナリンの合成には、大量のビタミンC(ビタミンP)が必要ですので、常日頃から体内にビタミンCがある状態(1回500mg、1日2〜4回の摂取で可能です)にしておくことも、肥満の子どもを痩せさせるためには重要です。
また、脂質酸化型のダイエット サプリメント(共役リノール酸(トナリンCLA)やカルニチン、ピルビン酸など)には、褐色脂肪細胞での熱産生を促す効果がありますので、これらを利用することも有効です。
ただし、脂質酸化型の代表的なサプリメントであるアミノ酸ダイエットは、巨人症や末端肥大症を引き起こす可能性があるため、成長期の子どもには使えません。
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